長野県長野市にある福嶋メンタルクリニック|心療内科・精神科

福嶋メンタルクリニックストレス・不安・人間関係に関するこころのカウンセリング
福嶋メンタルクリニックTEL.026-268-1840

■診療時間 8:30-12:00/14:00-20:00
■休診日 日曜・水曜・祝日

よくある質問

初めての方

初診時にはどのくらいの時間がかかりますか?
当院は、初診再診いずれも予約制となっております。
初診時は問診票をご記入いただき、心理検査と看護師により面接していただいた後、医師による診察をお受けいただきます。ご来院からお帰りいただくまで1〜2時間程度かかります。
どんな患者さんが多いのですか?
うつ病や神経症、パニック障害などの患者さんが多いのですが、その背景に発達障がいを抱えている方も最近では多くなっております。双極性障害、統合失調症、パーソナリティ障害、摂食障害、てんかんや認知症の患者さんも診察いたします。
誰でも心の病にかかる可能性はあり、様々な年齢と社会的立場の方がお見えになります。
病気であればなるべく初期の段階で治療が始められると、より早くかつより良い効果がでますので、早期の受診をおすすめいたします。
現在休職はしていませんが診察を受けることはできますか?
休職中の方以上に、働きながら通院されている患者さんが多くいらっしゃいます。仕事をされている方が通院しやすいように、平日は水曜日を除き夜20時まで、土曜日も午後6時まで診療しております。
仕事が忙しくて予約通りに通院することが難しいと思いますが、大丈夫ですか?
当院は再診も予約制ですので、なるべくご予約どおりの時間にお越しいただければと思います。
再診の場合、10分間隔で予約をお取りしておりますので、18時30分のご予約であれば、18時30分〜19時までの間にお越しいただければ大丈夫です。
どうしてもご予約通りにお越しいただくことが困難な場合は、事前にお電話で予約の変更をお願い致します。但し、予約変更の際はご希望の日時のご予約が取れないこともありますので、ご了承ください。
どうして予約制なのですか?
初診に十分に時間を取るためです。初診で問題点を正確に把握し、診断を下し、治療計画を立てるために、特別時間をかけて診察します。再来も予約制ですが、これは特定な時間に患者さんが集中することを防ぐためです。
治療費はどのくらいですか?
ご安心ください。心療内科・精神科の診療報酬は内科・外科などに比べて診療報酬が安く設定されています。診療代は全国共通料金です。
ほかで経験したことですが、行くたびに支払料金が違います。どうしてですか?
先生に電話をかけていませんか?電話をかけて問い合わせや相談をされますと、電話再診料が算定されます。それと健康保険制度が複雑で、再診料や通院精神療法や指導料が来院回数によって変わることによることもあります。
診察時間はどのくらい取ってくれますか?
患者さんの事情によってとれる時間は異なります。診察時間は無限にあるわけではありません。
ベテランの医師は短時間の診察時間でも本質的な問題を鋭く捉える力があります。安心して受診してください。
健康保険を使って受診していますが、精神科に通院していることが会社に知られませんか?
健康保険証を使った場合、病名など医療機関での診療情報は保険者(保険証の発行元、保険者に必ず記載されています)に医療機関の作成する診療報酬明細書として伝わります。
しかし、個人情報は通院されていることを含め、当院ではご本人の同意なしに会社や他者に開示することはありません。
保険者から勤務先への情報開示に関しては、勤務先と保険者との間で様々な規定があるかと思いますので、勤務先または保険者に直接お問い合わせください。
なお、保険を使わず自費医療を選択される場合は、保険組合に知られることはもちろんありません。
心療内科・精神科はどんなところですか?
心療内科、精神科の診察は問診が中心になります。
どのようなことでお悩みかだけではなく、これまでの生活環境が大事な場合も多く、家族や職場内の人間関係などを原則的にお伺いします。また、心理検査をすることもあり、初診時にはかなりの時間(1時間程度)かかることがあります。
治療法はお薬による治療と、医師による精神療法(お話を伺う)ことが中心となります。
医師との相性が合わない場合、どうしたら良いでしょうか?
医師と患者さんとの関係も、あくまで人と人との関係ですので、相性が合わない場合もあると思います。
ただ、数回の診察で自分と合わないような気がしてコロコロと医師を変えてしまうことは、治療を遅らせることにもなりかねません。また、時間をかけて話を聞いてくれる医師が自分の病気を治してくれる医師とも限りません。
しかしながら、一方で相性も治療の継続には重要な点でしょう。
どうしても相性が合わないとお感じになられる場合は、直接医師にお話しいただき、担当医を変えていただくことも可能です。

病気について

ストレスや嫌なことがあると憂うつな気分になりますが、うつ病とはどう違うのですか?
健康な場合は憂うつな気分になっても短時間で自然に消えてきますが、うつ病による気分の低下は健康な場合の憂うつに比べて重く、長く続きます。
うつ病では脳内の神経伝達物質が機能不全を起こしているので、健康な時の憂うつな気分と違い、治療の対象となる『病気』です。≪補足≫ 憂うつな気分が2週間以上続く場合にはうつ病である可能性がありますので早めに診察を受けることをお勧めします。
最近よく耳にする『新型うつ』って何ですか?普通のうつ病とどう違うのですか?
『新型うつ』という言葉は、マスコミ用語であり、正式な病名ではありません。
日本が経済的に豊かな国となる中、少子高齢化など社会の在り方が変わり、学校教育やITの普及をはじめとする社会文化的変化がありました。そのような時代的、社会文化的な変化を背景として、個人や社会の価値観も変わってきています。
病気になった原因を自分以外にあるとして、攻撃的な言動に出る他罰性が特に目立つようなうつ病の人たちもおり、こうした人たちをマスコミが『新型うつ』と呼んでいるようです。≪補足≫背景にはパーソナリティーの課題や、極めて軽度な発達に関する課題を見出す場合もあり、時には双極Ⅱ型障害である場合もあります。
また、経験を積んでいくと周りの社会に馴染んでいき、立派な社会人として働く人も多くいます。いずれにせよ、病気であることは間違いなく、その表現が現代的な人々と考えています。
認知行動療法について伺いたいのですが。
物事を悪い方向へとらえがちだと、ストレスを過剰に感じ、病気につながることがあります。そこで、物事のとらえ方を修正して、気分を改善させるのが認知行動療法です。

≪補足≫ストレスが強かったり、長く続いたりして、過剰な負担がかかると、心や体、行動に影響が出てきます。心に影響が出ると、うつ病、PTSDや不安障害などが現れ、体に影響が出ると、胃の痛み、胸の痛み、動悸や血圧の上昇などが現れ、心身症とも呼ばれます。行動に影響が出ると、過食症、拒食症やアルコール依存症などが現れます。職場や家庭など、どのような状況でもストレスを感じることがあり、いかにストレスに対処し、軽減するかが重要になります。
認知行動療法の認知とは、物のとらえ方や考え方を意味します。ストレスと病気の間には、物事を悪い方向にとらえるという認知が存在します。そのため、同じ物事でも、それをどう受け止めるかで、その人が受けるストレスの度合いが違ってきます。認知行動療法を行うと、同じストレスがかかっても、以前より物事を楽に受け止めることができるようになります。そのため、ストレス免疫療法とも呼ばれます。具体的な方法については主治医にお聞きください。
娘がパーソナリティ障害と言われました。娘への接し方を教わりたいのですが。
情緒不安定で、些細なことで衝動的となり、周囲を振り回す方が多いようです。本人から適切な距離をおき、「だいじょうぶ感」を与え、程よく面倒を見て、程よく距離を置き、節度ある付き合いを徹底します。叱責したり、威圧したりせず、逆に迎合したり、へりくだらない。その時々の気分で対応せず、お互いにルール、外枠(限界設定と言い、例えば20分以上は電話で話さない、夜10時以降の電話は困る、かかってきても受けない)を決め、一貫した対応を心がけましょう。母親のできる範囲を明確にし、それを超える場合にはきっぱりとできないと伝えてください。
以前うつ病になりましたが、再発が心配です。どのようなことに気をつけたらよいですか?
日頃から自分の心身の疲れに注意することが大切です。
疲れたと思ったら十分な休息をとり、気分転換、細かいことを気にし過ぎないなど、自分にあったストレスケアを心がけることが大切です。
疲れは憂うつな気分やイライラするといった『こころの不調』ばかりではなく、眠れない、頭が痛い、だるいといった『からだの不調』として出ますので、我慢せず早めに医師に相談してください。≪補足≫また、一度うつ病になった場合は、再発予防のために症状がなくなってからも医師の指示に従って十分な期間の服薬を続けることが大切です。
仕事の負荷や、人間関係の不調などを見直し、問題解決を図ることが大切です。
認知行動療法などの精神療法を薬と一緒に実施することも効果のある場合があります。
適応障害とうつ病とはどう違うのですか?また、適応障害とは治らない病気なのですか?
適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとって辛く耐えがたく感じられ、そのために精神症状、身体症状、また行動面に症状が現れる心の病気です。
うつ病と似た症状も見られますが、ストレスとなる状況や出来事がはっきりしているので、その原因から離れると、症状は次第に改善する点が異なります。≪補足≫また、ストレス因から離れられない、あるいは取り除けない状況では、症状が慢性化することもあります。
一方で、その人の環境への適応力が関係していることも多く、薬物療法だけではうまくいかない場合には、ご本人の適応力を高める目的で認知行動療法等の精神療法や環境調整等が必要になります。
『あがり症』ですが、最近テレビや新聞で目にする『SAD』なのでしょうか?
SADとは、『社会不安障害(Social Anxiety Disorder)』という病気です。
大勢の人の前で話をしたり、よく知らない人と話をする時など人から注目される場面で「恥ずかしい思いをするのではないか」と過剰な心配をし、強い緊張や不安、発汗、震え、動悸などの症状が表れます。また、このような症状を経験すると、「また起こるのではないか」という不安(予期不安といいます)から人に注目される場面を避けるようになり、会社に行けなくなるなど結果的に社会生活に支障をきたします。≪補足≫現在では脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ、脳内神経細胞の機能障害がおこっていると考えられていますので、薬による治療が必要な病気です。性格の問題だとあきらめずに、一度ご相談下さい。
最近不眠気味です。不眠症にならないために、どんなことに注意したら良いですか?
睡眠障害とは、睡眠に何らかの問題がある状態をいいます。眠れなくなることはよくみられますが、眠れないことイコール不眠症ではありません。
眠ろうと意気込むと、かえって頭が冴えてしまい、眠れないことへの不安や焦りが生じてますます眠れなくなってしまいます。そのような時には、リラックス出来ることをおこなってみましょう。寝る前にあまり頭を使わず、瞑想して脳が寝る準備に入るのを促進します。
また、毎日同じ時間に寝て同じ時間に起床するような習慣をつけることも大事です。こうしたことを実践してもあまり効果がない場合は一度受診をお勧めします。
アスペルガー症候群ではないかと思っているのですが、どんな病気なのですか?その場合、治りますか?
アスペルガー症候群は、興味・関心やコミュニケーションについて特異であるものの、知的障害がみられない発達障がいのことをいいます。一番大きな特徴は、他人とのコミュニケーションが苦手であるという点です。他にも、抽象的な表現が苦手である、特定のモノには異常な興味を示す、興味を持ったモノには凄い集中力を発揮する、協調運動が苦手である、光や音に過敏である等の特徴があります。

≪補足≫現在、発達障がいそのものを治療することは困難です。そのため、発達障がいの治療においてはご本人やご家族、職場の方など周囲の方がその人の発達特性を理解し、適切に対応することで、生活上の悪循環を断ち切り、状況を改善していくことが大切です。そのため、当院では対人関係やコミュニケーションなどのライフスキルを身につけて、生きづらさの軽減や復職および就労継続を目指せるよう手助けしております。
7歳の子どもが自閉スペクトラム症(ASD)と診断されました。そちらで診てもらうことは可能でしょうか?
当院は小児から成人の方まで幅広く対象としておりますので、お子様の診療もお受けしております。
最近、不安になったりイライラすることがあるのですが、西洋医学の薬はなるべく飲みたくありません。何か良い治療法はありますか?
漢方のお薬は草根木皮を中心に動物由来のもの、鉱物などの天然物(生薬)を組み合わせて作られています。
西洋薬に不安を感じていらっしゃる方でも、漢方薬であれば身体に合うとおっしゃる患者様も多くいらっしゃいますので、一度漢方を試されることをお勧めいたします。
また、カウンセリングをお受けいただくことも良いかも知れません。
カウンセリング(精神療法)とはどんなことをするのでしょうか?
このクリニックでも精神療法をカウンセリングと呼んでいますが、この二つは本質的な違いがあります。カウンセリングは受容と共感を中心に来談者の自主的な問題解決を達成するために行うものです。精神療法(サイコセラピー)は心理的な病理を治療するために行います。従って、余りよい譬えではないかもしれませんが、カウンセリングは癒し系のマッサージやエステのようなもの、サイコセラピーは外科手術のようなものであるともいえます。精神療法は心の病理という障害の成り立ちや仕組みを熟知して、その病理的な心の動きを修正することを目標にします。カウンセリングができるセラピストは大勢いても、精神療法ができるセラピストはごく少数です。これは知識と経験と能力を必要とする領域です。精神療法の対象とする障害は、神経症、境界性人格障害や自己愛性人格障害などのパーソナリティ障害、摂食障害、解離性障害、PTSDなど、薬物療法では手が届かない障害を対象にしています。
精神療法の目的は患者さんの心の形や仕組み(病理構造)を自分の目に見える形に変換し、自分で問題を取り扱えるようにすることにあります。その方法として明確化、直面化、解釈という操作を繰り返してゆくことになります。

お薬について

薬を飲み始めて1週間経ちますが、気持ちが悪くなるだけで効果が感じられません。服用を中止しても構いませんか?
吐き気、眠気、だるさなどの抗うつ薬の副作用は、うつ病の身体症状と似たものもあり、うつ病の症状なのか、薬の副作用なのか、分かりにくいものがあります。また、薬の種類によっては、効き始めるまでに10日~2週間くらいかかり、副作用が効果よりも先に出るものがあるので、副作用の強さが自制内であれば自己中断せず、必ず主治医と相談して下さい。副作用が我慢できないくらい強い場合には、その人の体質に合っていない可能性もあり、直ちに服用を中止して下さい。

≪補足≫また、薬は神経伝達物質に働いているので、急激に中断すると、不安や悪心、吐き気、手足のしびれ感などの離脱症状が生じることがありますので、副作用がおこった時には副作用なのかどうかも含めて主治医に相談し、適切な対応をとってもらいましょう。
職場の環境は変わらないのに、薬を飲めばうつ病は良くなるのでしょうか?
うつ病は環境とその方との相互が関係して起こります。うつ病の薬はその方の脳に働き情報伝達をスムーズにして病気の症状を改善させます。そして病気の症状の改善に伴い、環境とその変化に対して適応している能力が戻ってきます。その方が健康なときには、環境への適応能力が十分に働いていたのですから、適応能力の回復がうつ病を克服していく一番の力で、同時にうつ病の薬は適応能力を発揮させるような状態にするともいえます。

≪補足≫また薬による治療だけでなく、病気となって適応できなくなった環境から一時離れるという休職や休養も重要であるといえるでしょう。
かなり病状は良くなったと思いますが、もう薬は飲まなくて良いですか?
最近のうつ病は昔と比べて症状が軽くなったといわれており『軽症うつ病』ともいわれます。しかし、症状が軽くなった一方で長い間病気であると気づかず受診までの時間が経過し慢性化している場合も多く、十分な治療をしないと再発が多いといわれています。そのようなことから、薬は治療を開始して少なくとも半年から1年は続けるべきであると考えています。
また、パニック障害では実際のパニック発作が起こらなくなっても発作が起こるのではないかという『予期不安』がなくならないと、発作からはなかなか離れられません。『予期不安』が完全になくなり、薬を飲み忘れても発作も『予期不安』も起こらない状態まで改善させることが必要です。
薬はどのように効くのですか?薬で本当に治るのですか?
多くの心の病気にお薬がかなり有効です。脳の中には脳細胞が情報の伝達の上で重要な役割を果たしますが、その情報伝達の一部としてドパミンやセロトニンなどという物質が重要な役割をします。
それらの物質を神経伝達物質といいますが、薬は神経伝達物質の調整に働いて情報伝達をスムーズにし、病気の症状を軽快させるとともにその方の環境に適応する能力を引き出します。
そして気分が改善されるとともに環境への適応能力が発揮され、病気の症状が改善されます。
心の病気に薬が効くということがあるのでしょうか?
意外かもしれませんが、精神障害の大部分は薬物療法が奏功します。統合失調症、うつ病、不安障害、社会不安障害、強迫性障害、注意欠陥多動性障害などなど、これらの障害を薬物療法なしで治療することはほとんど不可能です。
副作用や依存性はありませんか?止められなくなることはありませんか?
どの薬物でも副作用はありますが、精神科・心療内科で使う薬ははじめから長期に使うことを前提にして開発されていますので、安全性は風邪薬よりも高いといえるでしょう。生命に危険な副作用は非常に少ないものです。向精神薬の副作用は誰にでも出るというのではなくて、一種の特異反応として出るものです。医師から副作用の説明がありますので、よく聞いてください。定期的に肝機能や血液検査を行っています。副作用ではないかと不安があるときには、直ちに医師に問い合わせてください。
依存性については医師の処方に従って正しく服用している限りは、まず心配ありません。抗うつ剤や抗精神病薬は依存性が本質的にありませんので、耐性が出現せず、離脱症状がありません。したがって、止められなくなる恐れはありません。断薬、怠薬が多いのは依存性がないことも一因です。
薬を飲むにあたって、どんな注意が必要ですか?
早く治したいなら、医師の処方通りにきちんと服薬することです。薬物は調味料によく似ています。刺身を醤油なしでは食べられませんが、美味しいからといって湯飲み茶碗一杯醤油を飲んだら体をこわします。毎日適正な量を規則正しく服用してください。
精神科の薬は必ずしも白湯で飲まなくても結構です。ジュースやお茶、コーヒーと飲んでも大体は大丈夫です。肝機能障害がない限り、風邪薬や抗生物質と併用しても大丈夫です。ただし、風邪薬は眠気を増やすので注意してください。グレープフルーツは肝臓にある薬の代謝酵素を多く消費してしまいますので、血液中の薬物濃度を高くしてしまうことがあります。注意してください。
双極性障害とうつ病では、処方される薬は違うのですか?
うつ病の治療では、通常は抗うつ薬が処方されます。一方、双極性障害では気分の波を調整する作用を持つ気分安定薬という抗うつ薬とは違うグループの薬が必要であるとされています。双極性障害と診断されていて抗うつ薬だけで治療していると、気分の波が治まらない状態が続くことがしばしばあることが知られています。双極Ⅱ型障害は、一見するとうつ状態だけを繰り返しているように見えますので、なかなか診断が困難であり、抗うつ薬だけが処方され続けている場合がしばしばあります。

≪補足≫適切な処方には正確な診断が重要ですが、この点はそれぞれの医師の専門性や臨床経験の差が大きくあらわれる部分でもあります。一方、双極性障害でもどうしても抗うつ薬を使わなければならない場合もありますが、その場合は慎重に使う必要があります。
気分安定薬という薬は、どのような薬ですか?
気分安定薬は大きく分けてリチウム製剤と抗てんかん薬として使われていた薬の2つのグループに分けられます。

≪補足≫これらの薬がなぜ双極性障害に効果があるのかは、確定的なことはわかっていませんが、環境からの神経ニューロンへのストレスに対する抵抗性を高めて、神経ニューロンを保護する作用があるのではないかということが現在最も有力な説です。リチウムは炭酸リチウムという薬で電池のリチウムと同じものですが、服用するとイオン化して吸収され体内に入ります。元来、人の体にはリチウムイオンが微量存在しており、水などの天然界にもある物質です。簡単に言うと塩の成分であるナトリウムと近い関係にあります。リチウムの作用機序はまだ明確にはわかっていませんが、生体リズムをつかさどる時計遺伝子に働いて効果をもたらすという説が知られています。双極性障害は生体リズムの異常によっておこるという考え方は昔からありました。 また、抗てんかん薬として使われている薬のグループとしては、バルプロ酸ナトリウム、カルバマゼピン、ラモトリギンの3種類の薬があります。いずれもてんかん発作を抑える働きが知られていましたが、双極性障害にも効果があるということでこの20年くらい使われています。

ご家族の方

うつ病で休職中の家族に、どのように接したらよいのでしょうか?
ご家族には頑張りたくても頑張れない、といううつ病の特徴を理解していただくことが最も大切です。また、判断をすることが負担になることもあるので考えや決断を求めないようにすることも大事です。ご本人の訴えをあたたかく見守るだけでもご本人の気持ちは安定してきます。
うつ病は、脳内の神経伝達物質の機能不全のためにおこる気分の病気と考えられています。
ご本人がやる気をいくら出そうとしても出ない、元気を出したくても出ないというつらい症状が続く病気です。≪補足≫うつ病には自分を責める症状もあり、「周りに心配をかけると悪い」と思い、一見元気にふるまうこともありますが、周りの人が見た以上にとてもつらい病気だという点をご理解下さい。
家族ですが、本人の病気の状態を教えていただけますか?
診療の内容はその方の個人的な情報ですので医師はそのことを他の方にお話しをすることは原則として禁じられています。
したがって、ご家族といえどもお話しは出来ないことになっています。ただし、ご本人と同行されそのことに対し同意がいただける場合か、または同意書でご本人の同意を確認できる場合には口頭でお話しします。
ご家族以外の場合、例えば職場の上司の方などでも同様です。
家族が本人と診察に同席することは可能でしょうか?
患者様ご本人の同意があれば、診察に同席いただくことは可能です。
但し、予約診療のため、突然のご来院の場合はゆっくり時間が取れない場合がありますので、次回以降の診察予約時に、必ず患者様ご本人よりご家族が診察に同席なさる旨お知らせください。
本人とは別に、家族だけで相談にのっていただくことは可能でしょうか?
患者様ご本人の同意があれば、ご家族のみでご相談にお越しいただくことも可能です。
その場合は、必ず同意書をご持参下さい。同意書がない場合はいかなる場合でも対応出来かねますので、ご了承下さい。
障害年金制度について伺いたいのですが。
病気のために日常生活や就労の面で困難な状況が多くなった場合に、受け取ることができる年金です。初診日から1年6ヶ月を経過してから申請できます。受給には一定の条件がありますので、詳しくは主治医や役所(役場)、年金事務所でお聞きください。
福嶋メンタルクリニック診療 長野県長野市福嶋メンタルクリニックTel.026-268-1840
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福嶋メンタルクリニック診療 戸倉 長野県長野市福嶋メンタルクリニックTel.026-214-8212
戸倉分院
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戸倉分院

院長/福嶋 海
診療科/内科・心療内科・一般精神科
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9:00~12:00 14:30~17:30
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◆日曜日
8:30~12:30
◆休診日:木・祝日

臨時休診あります

長野県千曲市戸倉2121-1
026-214-8212
●各種保険適用
※2022年4月13日より、心療内科・精神科に加え内科診療も承ります。

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